今日、用事があって上海日本総領事館へ行ってきました。土地勘だけはいいあづにしては珍しく(笑)思いっきり道を間違え、なんだか長丁場の珍道中になってしまいました。今日が終わる前にアップしておきたくて。
そもそもは自分を過信したのが間違い。8年前、領事館から歩いて10分のご近所に住んでいたわたしは、(領事館なんて楽勝♪)と思い、住所も道順もバス路線も調べていかなかったのです。でも…見事、道を一本勘違いしていました。歩けど歩けど、着かないじゃないか!(おかしいな、もう通り過ぎちゃったかな??)と何度も思ったのに、この道で正しい!と思い込んでいたわたしはずんずん進んでいってしまいました。なんて自己過信。…そして約60分後(笑)。iPhoneで音楽を聴きながらルンルン気分で遠足をしていたわたしは、なんか違うことに気づき、やっと音楽と足を止めました。(待てよ?わたしはどこに行きたいんだ?…そう、領事館!領事館ってシェラトンホテルからすぐじゃなかった??わたし、今日シェラトンから出発したじゃん??)そんな初歩的なことに気付かなかった、わたしは一体ナニ?(笑)そしてついに、人に尋ねることにしたのです。
「すみません。日本総領事館はどこですか?」
“交通指導員”と書かれた服を着たおじさんに尋ねました。すると…
「お前、“小日本”領事館に何しに行く?」(“小日本”というのは日本人の蔑称)
……
道を聞いただけなのに、「日本」という言葉を聞いて、バキューン!と愛国スイッチの入ってしまったおじさん(笑)。いきなり上海語混じりの中国語でべらべら話し出したのです。
「おれの甥っ子が日本にいるんだけど、日本の報道はすごいらしいな。全く、日本人はナニ考えてるんだ!あんな小さい国だぜ?中国に勝てるわけがないじゃないか。いいか?この間、領事館のそばでデモがあった時、ありゃあすごかったぜ!三万人はいたかな…あれ以来日本企業はもうだめだ。ほら、そこにも三菱自動車のディーラーがあるけど、昔はそりゃ景気が良かった!でも今見ろよ、一ヶ月に一台売れればいいほうだぜ。日本は進んだ国だけど、中国とはいつまでたっても犬猿の仲だな。べらべらべらべら……」(上海語なのでこれ以上聞き取れず…)
ぽかん、と聞いていたわたし。「で、なんで領事館に行くんだ?」と改めて問われ、「実はわたし“小日本”だから領事館に用事があるんだよね。」と笑いながら言うと、おじさんはいきなり気まずそうに…(笑)「おぉ、日本人だったのか。じゃあ、なんでさっき上海語しゃべったんだ?(汗)」だって、上海語で話されたから…。
「で、わたし道に迷ってるんだけど、領事館はどこ?」
と、本題に戻りました。
「うーん、えーとえーと(汗)」とおじさん。
「歩いても行ける?タクシーに乗った方がいい?」と聞くと、
「ヒマだったら歩けばいい。」
……
あの、ヒマじゃないんです!一時間も道に迷ったから、時間がない!
「次の角まで歩いたらまた誰かに聞くといいよ。」
……
やっぱり知らないんじゃん!交通指導員に聞いたわたしがバカでした。
で、(道がわかるのはタクシーの運ちゃんだ!)と思いついたわたしは、さっそくタクシーをつかまえました。停まった車の運転手に、「日本総領事館の場所知ってるよね?」と確かめてから乗りこみました。運ちゃんの話では、デモが激しくなった頃から日本総領事館の周りの道路が封鎖されているので建物の目の前までは行けない、とのこと。領事館の近くまで来ると、運ちゃんはわたしを下ろし「あっちに向かって歩いていけば着くよ」と教えてくれました。で、近づいてみるとホントにバリケードが。でもショボイ…(笑)
領事館の周りは臨時の柵がはりめぐされ、中国の軍の兵隊さん(?)が10人くらいの団体でグルグルと周囲を行進していて、入口にはパトカーと警官が…。(なんだ?入れないの?)と警察官に聞いてみると、「何しに来た?」…またこの質問。説明したら「入っていい」と言われたのですが、兵隊さんに守られた入口に一枚の小さな小さな張り紙が。よくよく見ないと気付かなかった。
「窓口は移転しました」
……
(え?)
……
でも大丈夫、すぐ隣のビルでした(笑)。そんなこんなで用事を済ませ、外に出ると目の前にシェラトンが。(なぬぅぅぅぅ~)と歯ぎしりしたあづ、これからは住所と道順を確かめてから出かけましょう。