★2012年8月、およそ6年ぶりに中国上海に帰ってきました!このブログは「AZU」が綴る、上海(サンヘー)滞在記録。ワクワクの上海生活、まるごとお届けします。ほらね、生きてるってこんなに可笑しい★


by azu-sh
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いい物件は争奪戦<中国ホームステイ②>

 あかん……どれもこれも一長一短、いや一長三短。
 一件目は二部屋もあり家賃も低価格、しかし内装がボロく壁は油でベタベタ。二件目は電子レンジやソファー等良質の家具が揃っていたが、部屋が暗くエレベーターなしの六階。その次に行った物件は、建物の古さからは想像できないほどの豪華内装、しかし気の強そうな中国人女性とのルームシェア。交通の便だけがすこぶる良いレトロなアパートは、部屋に洗面所やキッチンがなく、屋外に共同のガスコンロと壊れかけたシャワーがあるのみ。老人がたむろする庭を抱えた団地の一室は、日当たりこそ良いが今の住人が出ていくのはまだ数週間先とのこと。

 「お客さん、何が不満なの?これだけ物件見せて全部ダメってか?」
 原付を運転している不動産屋のおっちゃんが後ろを振り向きながら中国語で怒鳴る。明らかにご機嫌斜めになってきている。ご機嫌斜めになりたいのはわたしである。
 別の不動産屋と携帯電話で連絡を取りながら「じゃあ次、行きますよ」と手際よく案内してくれる。「他店と共同で持っている物件情報もありますんで。今度のところもそうです」と言って連れて行かれた所には、先客がいた。中国人の若い女性が別の不動産屋に連れられて見学を終えたところだった。彼らと入れ違いに中に入ると……あれ、これはかなりわたし好み!大きなベッド、明るい窓とテラス、重厚なタンス、独立したキッチンとダイニング、極めつけはクラシックなシャンデリア。ここ、気に入ったかも!
 「家賃はいくらですか」と聞くと「ひと月1400元」。わわっ、かなり予算オーバーだ。ケチケチ生活のわたしにはキツイ。でも他の物件見てもここより気に入るところはないだろう。どうせ何かで妥協するのだ、それがたまたま家賃だったというだけだ。「ここにします!」
 パッと表情が明るくなったおっちゃんは、一度外に出た。「×○☆¥△%?…」なんだかよくわからないが上海語のやり取りが聞こえた後、おっちゃんは暗ぁい顔で戻ってきた。

 「すみません、二分前に来た別のお客さんもここを気に入られたそうで、契約すると言ってます。彼女が正式に契約しなければあなたに権利がありますが、何しろ向こうのほうが一足早くここに着いたんで……。えっ、向こうは手付金も払ったって?じゃあもうだめですね、ほんとすみません」
 がーん、さよならシャンデリア……。おっちゃんは同僚に電話をかけて怒鳴り始めた。
 「おいっ、おめぇがカギ持ってくんの遅かったから先越されちゃったじゃないかよー、おめぇのせいだぞっ、お客さんがせっかく気に入ったのによー」(お前が逆ギレすんなよ)
 仕方ない、世の中どこも早い者勝ちだ。電話機の特許を取ったベル博士も、ライバルよりわずか数時間届出が早かったおかげで後世に名を残したというじゃないか。株の勝負は一瞬で決まる、アパート争奪戦も二分で決着がつく。
 ビンボー社会人あづのアパート探しは、またふり出しに戻った。

※中国元(人民元)のレートは一元=十四~十五円程度です。
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by azu-sh | 2006-04-09 10:08 | 「あづ」の中国ホームステイ