★2012年8月、およそ6年ぶりに中国上海に帰ってきました!このブログは「AZU」が綴る、上海(サンヘー)滞在記録。ワクワクの上海生活、まるごとお届けします。ほらね、生きてるってこんなに可笑しい★


by azu-sh
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天使が来た日 <中国ホームステイ(23)>

 お見舞いから戻ってきたサンヘーママが言った。
 「週明けの月曜日に帝王切開で赤ちゃんを取り出すことになったわよ。まだ肺の発育が十分じゃないからこんなに早く産んでしまうのは心配なんだけど…このまま胎内にいるともっと危険らしいの」。
 しかし、時間はそんなに待ってはくれなかった。金曜日の朝早く、ジエジエからあづの携帯にメールが届いた。メールの文字が震えていた。
 『あづ、いきなり今日手術することになったの。月曜日だって聞いていたのに。土日は専門の先生が不在だから今日やるんだって…。週末におなかの中で出血があったらもう手遅れになる、やっぱり急ぎましょうって。どうしよう、あたしすごく恐いよ…。』
 あづは携帯を握り締めたまま祈るしかなかった。きっとサンヘーパパもサンヘーママもサンヘー息子も、みんな心の中で祈っていたと思う。お願い、無事に生まれますように!

 その日の午後、ジエジエの赤ちゃんが生まれた。予定より二ヶ月も早く。サンヘー家族の祈りが届いたのか、ジエジエも赤ちゃんも無事だった。けれど、本来ならまだまだおなかの中で誕生準備をしていなくてはならない時期。帝王切開で生まれた女の赤ちゃんはすぐさま保育器に移され、お母さんとは別部屋で医師がつくことになった。
 ジエジエが自分の赤ちゃんに会えたのは、なんと出産後一週間たってからのことだった。ほんの少しだけ、触れることが許されたという。見たこともないくらい小さくてあちこち管のつながれた赤ちゃんを見て、ジエジエは泣き崩れてしまったそうだ。
 『無理して早く生まれてきた子を見て、かわいそうで涙が止まらなかった。あの瞬間、母親になったんだという実感が初めて湧いてきたの。子供をこの目で見るまでは全然感じなかったんだけどね、今は赤ちゃんのそばにいたくてたまらない。離れていると涙が止まらないの。自分でも不思議なくらい。』
 そうメールをくれた。産んでから一週間も子供を見せてもらえなかったなんて、驚いた。その間も心の中で呼び合っていた親子の絆、家族の輪。この時期をみんなと一緒に過ごせて本当によかったと思う。サンヘー家族と過ごしたこの日々の間に、あづは初めて「家族」と共にいることに言い知れぬ安堵感を感じた。サンヘー家族が教えてくれた、この裏切られない安心感。
 たぶん一生忘れない。

 あづの大切なサンヘー家族がひとり増えた。
 いろいろハプニングはあったけれど、みんなの祈りに応えて無事この世に生まれてきてくれた。みんなで考えた名前はAngel(安琪)。あづの心にぬくもりを運んでくれた、小さな天使。思えば上海の不動産屋でこの下宿先を見つけたあの日も、天使があづを導いてくれていたのかもしれない。

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 おめでとう、ジエジエ。
 おめでとう、サンヘー家族のみんな!
 そして…はじめまして、Angelちゃん!
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by azu-sh | 2006-06-08 23:54 | 「あづ」の中国ホームステイ